限定文字数30題

できた順にアップ/Title by さよならの惑星
01 朝(銀時/七〇字)
 くあ、と零した欠伸が窓枠に転がる。ああ、いやだ。いやな予感しかしない。こういうことにばかり冴える第六感が憎たらしい。真っ赤な暁を睨み付けた。
02 深夜
03 疑惑(土方と沖田・銀時と神楽/七〇字)
「オイ俺のマヨ使ったの誰だゴラァ」
「誰が使うかィあんな犬の餌」

「おーい俺のチョコ食った奴誰だ、今なら四分の三殺しで許す」
「私知らないアルヨ」
04 学校(銀八と新八/七〇字)
 起立、礼、着席。ハイじゃ今日の議題はこれです、お前ら一時間これについて話し合いなさい。ハイ新八くん何か?
「議題酷いんで僕帰っていいですか」
05 怒る(銀時と新八/七〇字)
 さ、説明してもらいましょうか。玄関に仁王立ちする彼の後ろに般若が見えた。姉を彷彿とさせる笑顔に言えたのはこれだけ。「すいませんしたァア!」
06 制服(土方/七〇字)
 慣れない洋服に四苦八苦、最後まで何とか辿り着く。鏡の中の不恰好な男に苦笑した。
 しかし草臥れた着流しはもう捨てたのだ。さあここが始まりだ。
07 恋(近藤と猿飛と銀時とお妙/七〇字)
「お妙さァアん!」
「銀さァアん!」
「きもい」
「死ね」
 どんなことを言われても気にならない、寧ろ興奮材料です!
 ああ、恋ってなんて素晴らしい!
08 友情
09 生死(攘夷/七〇字)
 向かってくる敵を。
 殴る蹴る蹴る殴る刺す殴る斬る斬る斬る斬る斬斬斬斬斬斬斬斬斬!
 ハイ、血の海一丁上がり。
 あれ、いのちってなんだっけか。
10 やさしさ(村塾/七〇字)
 あれが「そう」だと言うのなら、この世界はなんて素敵にクソッタレにできているのだ。
 吐き棄てるも、答は黙して何も語らず、地面に転がったまま。
11 音楽(河上/七〇字)
 ベン、と弦を震わせる。新曲がなかなか浮かばぬ。そこで浮かんだ銀。あれほどでたらめで、しかし苛烈な音は久久だった。ふむ、使わせてもらおうか。
12 空
13 選択
14 色(万事屋/七〇字)
 神楽ちゃんは空色、銀さんは夕陽色でとても綺麗な目ですね。
 そう笑う君の目は一等やさしい色だと二人で教えてあげたら、彼は照れ臭そうに笑った。
15 趣味(落/七〇字)
 どんなにボロクソ言われたっていい。俺にはもうこれしか生き甲斐がない。いっそ誇っているくらいだ。
 だから、今日も。
「うーらーめーしーやー!」
16 半分こ(新八と神楽/七〇字)
 ほかほかの肉まんを、真ん中で真っ二つ。銀さんには内緒だよ、と笑う新八は大きい方を私にくれた。兄ちゃんみたい、ってちょっぴり思ってしまった。
17 飛ぶ
18 雨(銀時/七〇字)
 雨の日は空が拝めるからいいネ。雨宿りの軒先でふと思い出した言葉。ああでも、日陰なら大丈夫と言っていたから、今度森林浴にでも連れて行こうか。
19 呼吸(辰馬/七〇字)
 吸って、吐いて、また吸って。母の腹から這い出た時から絶えることなく繰り返してきたそれが、決してアタリマエではないことをここで骨身に感じた。
20 舐める(万事屋/七〇字)
 ぺろり。星の形をしたそれを舌で突いてみると、ふわりとした甘さが広がる。もう一つ。これ食べるお星さまだネ、と言うと二人はそうだね、と笑った。
21 罰(銀時/七〇字)
 ばちが当たりますよ。穏やかな声で、しかし容赦ない拳骨で諌められていた。だから。
 ばちが当たったんだ。凍った世界で、ただそれだけが真実だった。
22 習慣(金時と新八/七〇字)
 朝万事屋に出勤して、襖を開けて、朝ですよと。
「あれ、金さんが起きてる」
「いつもだろーが」
「あ、そっか」
 あれ、何かがおかしいような。あれ?
23 てのひら(銀時/七〇字)
 銀時、と頭を撫でてくれた。時に厳しく、時にやさしく。大きくてあたたかくてきれいな。とにかく、自分にとって全てだった。それは今もきっと同じ。
24 悲しい(?/七〇字)
 身を引き裂かれた。世界が終わった。
 そんなチンケでアリキタリな言葉で表現できていたらこんなに苦しんでいない。ああ、いっそ笑えたら楽なのに。
25 世界(村塾/七〇字)
 世界は。
 腐っていると言う男が居た。変えねばならぬものと言う男が居た。在るだけだと言う男が居た。
 世界は。
 今日も変わらず回り続けている。
26 明日(銀時と松陽/七〇字)
 夕陽の中で手を振る子供に笑顔を返す、隣の人を見ていた。さ、戻りましょう。そう言ってから彼は俺の頭を撫でた。大丈夫、明日もきっと楽しいよと。
27 テスト(銀八/七〇字)
 一枚終わるとまた一枚、次次についていくマルとバツ。ま、どーせウチの連中は赤ばっかだな。ジャンプ読みながら溜息吐くと、採点しろよと殴られた。
28 すき
29 きらい
30 眠る(銀時/七〇字)
 泥のように眠りたい、とあの暗い空の下で誰かが言った。誰だっけ。舟を漕ぎながら考えて、すぐに止めた。今日も平和なのだ、それだけで十分である。